ハイピッチャーはプレッシャーがかかった状況下でも確実にビックバスをモノにできる中小型スピナーベイトとして開発された。もちろん日本だけに限らずアメリカでも実戦投入し、寄せて喰わせて獲れる性能を完璧にクリアしている。特に最も釣果に影響するブレードについては徹底的にこだわり、他とは違う泳ぎを追及した。一般的なブレードとは逆のカップ形状で、フロントがフラットでリアが深い。つまりフロントが点ではなく円を描いて回ることによりスイベルまで回転させ、アッパーアームを大きくゆらし、ヘッドにまでしっかり振動を伝えることに成功している。その結果、このサイズとしてはトップクラスの超高速回転ピッチと強いバイブレーションを実現した。また、ブレード表面にはナチュラルな輝きの表面処理が施されており、スレ難くタフコンディションに強い上に、フラット面がフラッシング効果を高め、集魚力を格段に向上させた。フックも対ビックバスを強く意識した仕様とした。

また、総合的に注視したのが1/4ozから1/2ozまでの4タイプのセッティング。レンジやカバーを釣り分ける中で、大切なのがウエイトの使い別けにある。ここでこだわったのがウエイトが変わっても同じ感覚で使えること。見た目のボリューム感やスナッグレス性能、さらにフッキングパワーや同じトレーラーワームが使えることなど、共通の使用感で使えることがミスを最小限に抑え、キャッチ率が最も高まる。そのために、1/4oz・5/16oz・3/8oz・1/2ozの全モデルのワイヤーとフックを共通とした。そしてブレードも5/16oz～1/2ozは共通化に成功し、同じ使用感でレンジの釣り別けが明確に行えるようになった。また共通でも、ボックスの中で瞬時にウエイトがチョイスできるようカラービースをセット。こうして死角のない超実戦的コンパクトサイズのシステムスピナーベイトが誕生した。

ハイピッチャー1oz
■コンパクトのままディープ攻略
ハイピッチャー1ozは「コンパクトスピナーベイトをより遠く、より深く、より速く」というテーマで開発されました。一般的な1ozスピナーベイトはブレードが大きくアームも長いので、空気抵抗が大きく風の中で安定したロングキャストは決まりにくい。しかしハイピッチャー1ozは小型ブレードかつアームも短いので、スーパーロングキャストを可能にしました。また、一般的な1ozスピナーベイトはスローロールによって水深4〜5mを通せるのに対して、ハイピッチャー1ozは浮き上がりにくくミディアムリトリーブで楽に6ｍに到達。スローリトリーブでは8mオーバーを記録します。着水直後から巻きはじめれば1m前後をトレースでき、まるでバイブレーションプラグやスピンテールジグを野池や遠浅のウィードレイクで扱うような使い方ができます。しかもここにスピナーベイトのアピール力とスナッグレス性能を併せ持たせることが可能。カウントダウンしてからのリトリーブでは、速巻きで4〜5mを通すことができます。これはこれまでディープクランクでしかなしえなかったリトリーブスピードに、スピナーベイトのアピールと根掛かり回避力を持って、ディープレンジを攻略することにつながります。さらにフォールスピードの速さから、フリーフォールやカーブフォールで前後のブレードがともに勢いよく回り、スカートも波打つことで生命感あふれるフォーリングを見せてくれます。これは例えば岩盤の際にショートキャストで入れていき、リアクションストライクをとれるスピードを持って、バンクの角度に沿わせるアプローチを可能にしました。これらにより、ハイピッチャー１ozはこれまでにないレンジ攻略やリトリーブスピード、フォールアクションによってオンリーワンな働きを見せるコンパクトスピナーベイトです。

■ブレードタイプはTWとDC
ディープレンジをスローリトリーブする場合、手に伝わるバイブレーションが重要。当初DWとTWをラインナップする予定でしたがテストの結果、物理的にバイブレーションが弱いDWはラインナップから除外。逆にバイブレーションとアピールが強くより深いレンジをスローリトリーブできるDC（ダブルコロラド）を新規採用しました。